内容をスキップ

南米料理なんべいりょうり

執筆者:

エスフィーハとエンパナーダ
写真:嘉納辰彦

南米人は陽気で音楽大好きで、そしてガチマヤー(くいしん坊)だと思われている。そこはウチナーンチュ(沖縄人)と似ているところがあるかもしれない。

沖縄は、日本でも有数の移民県である。特に南米各国にはいっぱいウチナーンチュがいる。100年近い歴史を持つ南米の沖縄移民社会も、80年代に入ると、その子弟たち(主に2世や3世ら)が勉強や仕事で帰って?くるようになった。そんな訳で、沖縄には、いっぱいの南米ウチナー2世や3世たちが活躍しているが、いくらウチナーの血を受け継いでいるとはいえ、アイデンティティーそのものはやはり生まれ育った国々にある。そんな彼らのために自然発生的にあちこちにブラジル、ペルー、アルゼンチン、ボリビア等の南米料理店が誕生してくる。

そこはスペイン語やポルトガル語でゆんたくしたり、慣れ親しんだ料理を楽しむ心安らぐ場所であり、僕みたいな南米好きのウチナーンチュも彼らと親しくなれる貴重な空間である。

沖縄に住んでいるアルゼンチン2世の友達が調べてくれた県内の南米料理関連の店は21店舗(98年4月現在)。その数は今も増えつづけているらしい。

タコスやエンパナーダ、セビーチェ、アンティクーチョ、コシンヤ、インチラーダ、ブエノチキン、フェジョアーダ等々、すでによく知られている料理もあれば、初めて聞くような名前の料理もある。ペルーのインカ・コーラ(最近ではアメリカ合衆国でも作られている)を置いている店もあるし、フォルクローレや南米音楽を聞きながらおいしい南米料理を楽しむライブ・ハウスもある。

陽気な彼らと親しくなれるチャンス、是非一度足を運ぶ価値ありです。