てーげー
漢字をあてると、「大概」となる。おおまか、アバウト、物事そんなにギリギリまで突きつめなくっても、という感じの、ウチナーンチュのひとつの性格特性をあらわす言葉。
沖縄が、本土に追いつけとばかり、東京に目を向けていたころは、時間にルーズな「沖縄タイム」とならんで、このてーげー(主義)も沖縄的なマイナスファクターとみられていたが、今や世の中、多様化の時代。てーげーは、「ゆとり」と結びつき、沖縄らしさのキーワードになってきた。たしかに東京から足を運ぶたびに感じる、ウチナーンチュの心のやさしさとか、精神的な意味での暮らしのゆとりは、きっといつでも、「いいさ、いいさ」といえる部分があるからなのだと思う。一歩間違えば、いいかげん、詰めが甘い、とかなってしまうけれど、それはヤマトンチューの感じ方であって、生粋のてーげー主義者であるウチナーンチュ同士では、何の問題もない。相手をギリギリまで追いつめない。つきつめない。そして自分も追いつめられない。このてーげーが、ストレスのない社会を生み、ひいては長寿にもつながっているのだろう。