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 「あまくま」は「あちらこちら」をあらわす「あまはい くまはい」という言葉が略されて使われるようになった沖縄の言葉です。琉球はかつて沖縄が独立国であった時代の国名であり、また奄美群島以南の沖縄の島々は同じ文化圏として琉球諸島と呼ばれています。沖縄の過去から現在、沖縄の島々の北から南までのあちこちいろいろについて伝えたい、という思いから「あまくま琉球」と名付けました。

 このサイト「あまくま琉球」は、日本はもちろん世界の人々に向けて、沖縄の文化・芸能・歴史・社会・自然・産業などについて日英のバイリンガルで広く発信することが目的です。

 ことの始まりは1992年に刊行された『沖縄いろいろ事典』(新潮社・トンボの本)でした。「沖縄のことを知りはじめたら、その興味は尽きることがない。」そんな沖縄に恋をしたナイチャー(内地の人、沖縄県外出身者)の作家やジャーナリストたちが沖縄のさまざまなキーワードについて書いた200本余りのエッセーを束ね、垂見健吾の写真を豊富に掲載したこの本は、まだ沖縄を知らないナイチャーにとっての入門書として愛読されました。

 それから7年の時を経て、『沖縄いろいろ事典』は沖縄で生まれ育ったウチナーンチュ(沖縄人)の執筆者たちを迎えて、CDブック『オキナワなんでも事典』(1999年・ひつじ書房刊)へと発展しました。49名だった執筆者が170名となり、沖縄の音や動画も加わりました。ガイドブックや説明的な沖縄についての文章ではなく、執筆者の「それぞれの物語に触れる」瑞々しく魅力的なエッセーは439本を数え、それらは今もなお生き生きと沖縄の姿を伝えています。
残念ながらCDブック『オキナワなんでも事典』は現在のOSでは閲覧ができず、収録された貴重なエッセーをより広く多くの読者に届けたいと願ってWEBサイトを立ち上げるべく、私たちNPO法人あまくま琉球は発足しました。

 20数年の時を経ても変わらない沖縄と変化した沖縄とがあります。
変わらない沖縄を描くエッセーはそのままに、変化した沖縄についてはエッセーを更新し、さらには新たな項目も加えて行きたいと考えています。

 合わせて、40年に渡って沖縄を撮り続けてきたフォトグラファーの写真をエッセーと共に掲載し、ますます沖縄への想像力がかき立てられることでしょう。ゆくゆくは「沖縄の音」や「沖縄の映像」も紹介し、さらに充実した、時代に合わせて育っていくサイトにすることを目指しています。

 そして、このサイトの最も大きな特徴は、これらのエッセーを日本語だけでなく全て英文でも読めるようにすることです。 世界から沖縄を訪れる旅人の皆さん、沖縄に数多く駐在する米兵の皆さんがより深く沖縄を理解するきっかけとなればうれしいです。
世界のあちこちには沖縄系移民が存在します。その子孫が沖縄を知りたいと思った時に役立つサイトになればとも思います。同時に世界の沖縄社会についての発信の場となることができたらという夢も描いています。

 沖縄を理解するキーワードを増やしつつ、沖縄の過去・現在・未来の情報を発信し、沖縄を愛する人々のグローバルなコミュニティが生まれたら、これ以上の喜びはありません。

NPO法人「あまくま琉球」の理事およびスタッフは以下の通りです。

<代表及び役員>

  • 共同代表理事長:宮里千里/伊東高志
  • 理事:池澤夏樹/嘉納辰彦/新城和博/垂見健吾/真喜屋力
  • 監査:上原百合子

<制作スタッフ>

  • 統括:伊東高志
  • WEB制作:村山盛康
  • 編集:池宮照子/西野美和子/広瀬智子
  • 翻訳:ローレル・テイラー、ミヤギ・フトシ、杉野希林、A.K.A.